はじめまして。
BL小説を書いております、やぴと申します。
こちらは男同士の恋愛小説となっております。
ストーリーの関係上、性描写があります。
ご理解いただける方のみ、自己責任において閲覧ください。
実際は小説と呼べるほどのものでもなく、趣味で書いていますので、稚拙な文章ではありますが楽しく読んで頂けると幸いです。
コメントなど気軽に頂けると嬉しいです。
誹謗中傷などの心無いコメントは当方で削除させていただきます。ご了承下さい。
ヒナの縁結び 8 [ヒナの縁結び]
夜遅くまで恋の作戦を話し合った三人は、各々言いたいことを言い合ったせいか満足して部屋に戻った。
だからヒナは、ジャスティンがいない寂しさを感じずに済むはずだった。でも、寝支度をしてベッドに入ったとき、ぽっかりと空いた大きなスペースに胸がきゅっとなった。
カイルもこんなふうに胸がきゅっとなっているのかな?
ヒナはジャスティンの枕を引き寄せて、ぎゅっと抱いた。おひさまの匂いとジュスの匂いがする。これで寂しくない。
パーシーは結局クラブに行ってしまった。ヒナと違って大人だから自由に動ける。すごくうらやましい。
だからヒナも早く大人にならなきゃ。怒られてめそめそしたり、おじいちゃんに会いに行けないからってわがままを言っちゃだめ。けど……。
「あーあ」ジュスに会いたいな。お昼からずっと会ってないんだもん。
「どうした?ご機嫌斜めか?」
ヒナの心の声が届いたのか、ジャスティンが外から戻ってきたとき特有の匂いをまとって目の前に現れた。後ろにエヴァンがいたが、ヒナがベッドに入っているのを見てさがらせた。
「ジュスゥ~!おかえり!!」ヒナは飛び起き、ジャスティンに向かってジャンプした。
ジャスティンは両手を広げてヒナをキャッチすると、清潔な首筋に鼻を押し付け香りを吸い込んだ。
ヒナはくすぐったくて、くすくすと笑った。
「早かったね」今夜は眠るまで戻ってこないと思っていたから、すごく嬉しい。
「そうか?遅いって怒られるかと思ったが」
「怒らないよ」ヒナはぷにゅっと唇を突き出した。
「よし、じゃあ、ここでちょっと待ってろ」ジャスティンはヒナをベッドに戻すと、上着を脱いでソファの背に無造作に掛けた。
ヒナはベッドの端で足をぷらぷらと揺らしながら、ジャスティンの着替えを眺めていた。
「お仕事、どうだった?」敵情なんちゃらはうまくいったのかな?
「ん?パーシヴァルに聞いたのか?それとも、臭うか?」ジャスティンは袖をくんくんと匂った。
「お酒とけむりの匂いがする」
「そうか?でも、ヒナとキスできなくなるから、俺はどちらも我慢したんだぞ」
「そうなの?」ヒナのために?
「そうだよ。まあ、お酒のグラスには口をつけたが、なめただけだ。さて、軽くシャワーを浴びてこようか、それともこのままベッドに入ろうか?」
「ベッド!ベッド!ベッド!」ヒナは手足をばたつかせて、全身でアピールした。ちょっと匂うくらいなんてことない。
「今夜はやけにせっかちなんだな。何かあったのかな、ヒナさん」全裸のジャスティンは、ヒナの顎を二本の指で持ち上げて訊ねた。
「ヒナさんは何もないです」ジャムに怒られたの、言いたくない。
「ふうん」ジャスティンはヒナの言いたくないことを、無理に言わせるようなまねはしない。もちろん、気にならないわけではないが、そのうち嫌でもどこからか耳に入ってくるからだ。
「ねぇ、ジュス。スペンサーとブルゥとロシタは一緒なの?明日、来る?」ヒナはいそいそとジャスティンのために場所を空け、ちょうどいい場所に横になった。
ジャスティンはヒナのちょこまかした動きを見て微笑んだ。「もう到着するのか。そうか……ほとんどジェームズに任せたから、俺はよくわからん。着いたら、顔を出せとは言っておいたが。あいつらのことがそんなに気になるか?」
「だって……カイルが……」
「大丈夫だ、ヒナ。カイルはおじさんのところに行っても、ウェインのことを諦めたりしないし、ウェインもそのうちカイルの良さが分かるさ。離れたくらいがちょうどいいんだ」ベッドに入ると、ヒナのために腕を出した。
早速ヒナは頭を乗せる。ころりと転がされて、気付けばすっぽりとジャスティンの腕の中に収まっていた。
「ヒナはジュスと離れたくない」ヒナはジャスティンの胸にしがみついた。ヒナにはない巻き毛が頬をくすぐる。
「俺たちはお互いの良いところも悪いところも知っているから、わざわざ離れなくてもいいんだ。ほらヒナ、キスして」
「はぁい」
つづく
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だからヒナは、ジャスティンがいない寂しさを感じずに済むはずだった。でも、寝支度をしてベッドに入ったとき、ぽっかりと空いた大きなスペースに胸がきゅっとなった。
カイルもこんなふうに胸がきゅっとなっているのかな?
ヒナはジャスティンの枕を引き寄せて、ぎゅっと抱いた。おひさまの匂いとジュスの匂いがする。これで寂しくない。
パーシーは結局クラブに行ってしまった。ヒナと違って大人だから自由に動ける。すごくうらやましい。
だからヒナも早く大人にならなきゃ。怒られてめそめそしたり、おじいちゃんに会いに行けないからってわがままを言っちゃだめ。けど……。
「あーあ」ジュスに会いたいな。お昼からずっと会ってないんだもん。
「どうした?ご機嫌斜めか?」
ヒナの心の声が届いたのか、ジャスティンが外から戻ってきたとき特有の匂いをまとって目の前に現れた。後ろにエヴァンがいたが、ヒナがベッドに入っているのを見てさがらせた。
「ジュスゥ~!おかえり!!」ヒナは飛び起き、ジャスティンに向かってジャンプした。
ジャスティンは両手を広げてヒナをキャッチすると、清潔な首筋に鼻を押し付け香りを吸い込んだ。
ヒナはくすぐったくて、くすくすと笑った。
「早かったね」今夜は眠るまで戻ってこないと思っていたから、すごく嬉しい。
「そうか?遅いって怒られるかと思ったが」
「怒らないよ」ヒナはぷにゅっと唇を突き出した。
「よし、じゃあ、ここでちょっと待ってろ」ジャスティンはヒナをベッドに戻すと、上着を脱いでソファの背に無造作に掛けた。
ヒナはベッドの端で足をぷらぷらと揺らしながら、ジャスティンの着替えを眺めていた。
「お仕事、どうだった?」敵情なんちゃらはうまくいったのかな?
「ん?パーシヴァルに聞いたのか?それとも、臭うか?」ジャスティンは袖をくんくんと匂った。
「お酒とけむりの匂いがする」
「そうか?でも、ヒナとキスできなくなるから、俺はどちらも我慢したんだぞ」
「そうなの?」ヒナのために?
「そうだよ。まあ、お酒のグラスには口をつけたが、なめただけだ。さて、軽くシャワーを浴びてこようか、それともこのままベッドに入ろうか?」
「ベッド!ベッド!ベッド!」ヒナは手足をばたつかせて、全身でアピールした。ちょっと匂うくらいなんてことない。
「今夜はやけにせっかちなんだな。何かあったのかな、ヒナさん」全裸のジャスティンは、ヒナの顎を二本の指で持ち上げて訊ねた。
「ヒナさんは何もないです」ジャムに怒られたの、言いたくない。
「ふうん」ジャスティンはヒナの言いたくないことを、無理に言わせるようなまねはしない。もちろん、気にならないわけではないが、そのうち嫌でもどこからか耳に入ってくるからだ。
「ねぇ、ジュス。スペンサーとブルゥとロシタは一緒なの?明日、来る?」ヒナはいそいそとジャスティンのために場所を空け、ちょうどいい場所に横になった。
ジャスティンはヒナのちょこまかした動きを見て微笑んだ。「もう到着するのか。そうか……ほとんどジェームズに任せたから、俺はよくわからん。着いたら、顔を出せとは言っておいたが。あいつらのことがそんなに気になるか?」
「だって……カイルが……」
「大丈夫だ、ヒナ。カイルはおじさんのところに行っても、ウェインのことを諦めたりしないし、ウェインもそのうちカイルの良さが分かるさ。離れたくらいがちょうどいいんだ」ベッドに入ると、ヒナのために腕を出した。
早速ヒナは頭を乗せる。ころりと転がされて、気付けばすっぽりとジャスティンの腕の中に収まっていた。
「ヒナはジュスと離れたくない」ヒナはジャスティンの胸にしがみついた。ヒナにはない巻き毛が頬をくすぐる。
「俺たちはお互いの良いところも悪いところも知っているから、わざわざ離れなくてもいいんだ。ほらヒナ、キスして」
「はぁい」
つづく
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2017-01-20 18:39
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