はじめまして。
BL小説を書いております、やぴと申します。
こちらは男同士の恋愛小説となっております。
ストーリーの関係上、性描写があります。
ご理解いただける方のみ、自己責任において閲覧ください。
実際は小説と呼べるほどのものでもなく、趣味で書いていますので、稚拙な文章ではありますが楽しく読んで頂けると幸いです。
コメントなど気軽に頂けると嬉しいです。
誹謗中傷などの心無いコメントは当方で削除させていただきます。ご了承下さい。
ヒナおじいちゃんに会いに行く 9 [ヒナおじいちゃんに会いに行く]
ヒナの落ち込みようが目に浮かぶ。
パーシヴァルはおじとして少しでも力になってあげたいと思っていたが、いかんせん、伯爵に毛嫌いされている。ヒナを助けるどころではない。が、無力というわけではない。
「でもさ、ヒナの気持ちもわかってあげなよ。おじいちゃんが自分の事を気に掛けていると知って、単純に嬉しかったんだよ。あのくそじじいがヒナの事をどう思っているかは知らないけど、少なくともヒナは好意的に受け止めたってこと」
だからこそ、居ても立ってもいられずカイルに報告しに行ったのだ。
「そんなのはわかってる。あの落ちこぼれ弁護士のせいで、ヒナがすっかりその気になっているのもな。すぐにでも伯爵に会えるんじゃないかって期待して、あとで泣きを見るのはヒナだぞ」ジャスティンは歯がゆさに憤った。
「会わせてあげたらどうです?」ジェームズが静かに口を挟んだ。
「向こうにその気がないのに、どうやってそんなこと……」パーシヴァルは呟きがてら、お茶のおかわりを注いだ。僕だって、そうそうあのじじいに会えるわけじゃないのに、ジェームズはいったい何を考えて……。
「つまり、勝手に押し掛けるっていうことか?」ジャスティンが言う。
ふん。いかにも、言いそうなことだ。
「別に、屋敷の周りをうろつくなとは言われていないんだろう?たまたま、あの辺りを散歩中に伯爵を目にすることはできるのでは?」ジェームズがしたり顔で言う。こういう顔、とても好き。
「そんなことしたら余計にヒナは伯爵を恋しがるようになる」ジャスティンはむすっとして言い返した。
「会えるとも限らないしね」ジェームズには悪いけど、ジャスティンの意見に賛成だ。
「あなたのように何の策もなく出掛けるとそうなりますね」ジェームズは小馬鹿にしたように鼻を鳴らした。
ムッ。
「ジェームズが完璧なのは知ってるけどさ、いちいち僕を馬鹿にするのはやめてよ」
「偵察を送り込むのか?」ジャスティンはパーシヴァルを無視して話を続ける。「使える奴が何人かいただろう?どうせ今は暇だ。役立ちそうな奴は全員送り込め」
ジェームズはジャスティンの言葉に忍び笑いを漏らした。「すでに送り込んであると言ったら?」
うわぁー!さすが僕のジェームズ。空恐ろしい。
「そう言うと思った」とジャスティン。
嘘ばっかり。
でもこれでヒナの願いを叶えてあげられる。
そして僕にできることといえば――
「ジェームズ、コーヒーのおかわりはどうだい?」
つづく
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パーシヴァルはおじとして少しでも力になってあげたいと思っていたが、いかんせん、伯爵に毛嫌いされている。ヒナを助けるどころではない。が、無力というわけではない。
「でもさ、ヒナの気持ちもわかってあげなよ。おじいちゃんが自分の事を気に掛けていると知って、単純に嬉しかったんだよ。あのくそじじいがヒナの事をどう思っているかは知らないけど、少なくともヒナは好意的に受け止めたってこと」
だからこそ、居ても立ってもいられずカイルに報告しに行ったのだ。
「そんなのはわかってる。あの落ちこぼれ弁護士のせいで、ヒナがすっかりその気になっているのもな。すぐにでも伯爵に会えるんじゃないかって期待して、あとで泣きを見るのはヒナだぞ」ジャスティンは歯がゆさに憤った。
「会わせてあげたらどうです?」ジェームズが静かに口を挟んだ。
「向こうにその気がないのに、どうやってそんなこと……」パーシヴァルは呟きがてら、お茶のおかわりを注いだ。僕だって、そうそうあのじじいに会えるわけじゃないのに、ジェームズはいったい何を考えて……。
「つまり、勝手に押し掛けるっていうことか?」ジャスティンが言う。
ふん。いかにも、言いそうなことだ。
「別に、屋敷の周りをうろつくなとは言われていないんだろう?たまたま、あの辺りを散歩中に伯爵を目にすることはできるのでは?」ジェームズがしたり顔で言う。こういう顔、とても好き。
「そんなことしたら余計にヒナは伯爵を恋しがるようになる」ジャスティンはむすっとして言い返した。
「会えるとも限らないしね」ジェームズには悪いけど、ジャスティンの意見に賛成だ。
「あなたのように何の策もなく出掛けるとそうなりますね」ジェームズは小馬鹿にしたように鼻を鳴らした。
ムッ。
「ジェームズが完璧なのは知ってるけどさ、いちいち僕を馬鹿にするのはやめてよ」
「偵察を送り込むのか?」ジャスティンはパーシヴァルを無視して話を続ける。「使える奴が何人かいただろう?どうせ今は暇だ。役立ちそうな奴は全員送り込め」
ジェームズはジャスティンの言葉に忍び笑いを漏らした。「すでに送り込んであると言ったら?」
うわぁー!さすが僕のジェームズ。空恐ろしい。
「そう言うと思った」とジャスティン。
嘘ばっかり。
でもこれでヒナの願いを叶えてあげられる。
そして僕にできることといえば――
「ジェームズ、コーヒーのおかわりはどうだい?」
つづく
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2017-02-21 02:01
nice!(0)
コメント(4)
いつも更新楽しみにしています!
4.6.10話が何度見ても開けません。
自分だけなのかなぁ。
すみませんが調べてみていただけませんか?
これまでの作品も全て読ませていただきました。
花嫁の秘密もいつか続きを読みたいです!
よろしくお願いします^o^
by Jiji (2017-02-22 07:43)
Jijiさまこんにちは。
お問い合わせの件、ちょっと見てみたんですけど、うちのPCとタブレットだと普通に見れます。あ、ガラケーでも大丈夫でした。その後どうですか?
せっかくいつも読んでくださっているのに、すみません。
ちょっとあれこれいじってみますね。
花嫁もそのうち…頑張ります。
コメントありがとうございました♪
by やぴ (2017-02-22 15:14)
やぴ様
お忙しいところ、早速の対応申し訳ありませんでした。
こちらiphoneからなのですが、個人的な不具合のようでやはり見ることができませんでした。
pcからは見ることが出来ました!
ありがとうございました(^-^)
by Jiji (2017-02-22 18:07)
Jijiさま
PCからはいけたんですね。ひとまずよかったです。
他のiphoneユーザーさんが、どうなのか気になるところですね。
また何かあったらお知らせください☆
by やぴ (2017-02-23 01:13)