はじめまして。


BL小説を書いております、やぴと申します。
こちらは男同士の恋愛小説となっております。
ストーリーの関係上、性描写があります。
ご理解いただける方のみ、自己責任において閲覧ください。
実際は小説と呼べるほどのものでもなく、趣味で書いていますので、稚拙な文章ではありますが楽しく読んで頂けると幸いです。

コメントなど気軽に頂けると嬉しいです。
誹謗中傷などの心無いコメントは当方で削除させていただきます。ご了承下さい。

裏・花嫁の秘密 1-3 [裏・花嫁の秘密]

身体も反応し、キスも返してくるのに、それでも拒もうとする。そんなサミーが、らしくて、いい。

なかなか従順じゃない所が、所有欲を掻きたてられる。
けれど、そろそろ本当にこいつが欲しい。

抱いてしまえば、何かが変わるかも知れない。変わって貰わなければ困る。いい加減、他の男のものなど諦めるんだ。
エリックはサミーの腕を庇うように、ゆっくりと押し倒していった。
ガウンの合わせから手を差し入れ、胸元に手を這わせる。指先で乳首をかすめると、サミーは敏感に反応し、甘い吐息を洩らした。

欲望に一気に火がついた。
押し倒したサミーの足を持ち上げるようにして身体すべてをベッドの上へあげる。
その上に跨り、自分の重みをサミーに知らしめた。

いま、お前といるのは俺だと感じさせたかった。

サミーの口元を離れた唇は頬から耳、首筋へと移動し、鎖骨にキスをすると舌でその窪みを愛撫した。

「エリック……」
掠れた声で、エリックの名を呼ぶサミーは、いつもの反抗的な感じは全くなくなり、従順そのものだった。

エリックはこの機会を逃すまいと、つい気が焦る。

普段なら、男であれ女であれ、酔ったやつを組み敷こうなど思った事は無かった。だが、サミーは酔っていなければおそらく抱く事など出来ないだろう。

エリックはサミーに応えるように、胸元から腹まで感じる場所すべてにキスをする。

透き通るような金色の産毛が濡れて光り、白い肌にまるで星が煌めいているようだ。

この男は美しい。

軟弱そうに見えた身体は、バランスよく筋肉が付き、射撃も乗馬も得意なのが頷ける。

エリックは吸い寄せられるように、半開きになった唇に口づける。舌先で歯の淵をなぞり舌を滑り込ませる。サミーの甘い吐息を呑み込む様に深く唇を重ねる。
サミーは目を閉じるのが面倒なのか、濡れた瞳でじっと見ている。酔っていて、目の焦点が定まっていないと分かっていても、そこには何かしらの感情が含まれていると期待してしまう。

いったい何を期待している?

エリックは己の感情に戸惑った。
最初はアンジェラとクリスの間に割り込ませないために、牽制する意味だった。サミーの事はおそらくクリスよりもよく知っているとエリックは自負している。
だからこそ、扱いやすかった。

だが、今はどうだ。
何の感情もなくキスをしたあの日から、しつこいくらいサミーに執着している。明らかにサミーを欲しているのは理解している。だがそれは欲望のみだと思っていた。

きっと一度抱けば満足する。早く終わらせてしまおう。

エリックは何かを振り払うように、サミーの首筋に顔を埋め自分の身体を密着させた。昂ったものを擦り付け、これから起こることをサミーに知らせる。逃げ出すなら今だと。

だが、サミーはじっと動かなかった。それどころか息遣いが艶を帯び、心臓も激しく鼓動している。

目障りなガウンを早く取り払ってしまおうと、身体とガウンの間に手を滑り込ませ背を抱いた。

その時、手に触れた感触にエリックは凍りついた。

つづく


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