はじめまして。


BL小説を書いております、やぴと申します。
こちらは男同士の恋愛小説となっております。
ストーリーの関係上、性描写があります。
ご理解いただける方のみ、自己責任において閲覧ください。
実際は小説と呼べるほどのものでもなく、趣味で書いていますので、稚拙な文章ではありますが楽しく読んで頂けると幸いです。

コメントなど気軽に頂けると嬉しいです。
誹謗中傷などの心無いコメントは当方で削除させていただきます。ご了承下さい。

妄想と暴走 9 [妄想と暴走]

パーシヴァルは味わうのが好きだ。身体のどの部分でも軽く歯を立て、舌を這わせ、吸い付く。時には強く。

ジェームズは痛い思いをするのはごめんだった。それ以外にもされたくない事やしたくない事が山のようにある。

けれども、一旦事を始めてしまえば、ちょっと噛まれたり執拗に舐められたりするのも、まあ悪くはない。ほとんど主導権を取られたままだが、かの夫人の言いなりになっていた頃のような屈辱もない。

今パーシヴァルは、ベッドに仰向けに横たわるジェームズの股の間に、恭しい態度で膝をついた。

「ああっ!ジェームズ。君のここは素晴らしい!!」パーシヴァルが突如驚嘆の声をあげた。「ずっしりと重たくて、手に収まりきらないじゃないか!」手の平に双球を乗せ、重さを確かめるようにたぷたぷと揺する。

大袈裟にも程がある。それに下品だ。

「ひとのそこを弄びながら、馬鹿みたいな声を出すのはやめてください」ジェームズは努めて冷ややかに言った。

「ずっとこうしたかったんだ。ちょっとくらいいいじゃないか」子供じみた口調で、当然の要求だとばかりに主張する。

ジェームズは呆れた。「なにがちょっとくらいだ」ムッとして言う。

パーシヴァルはこんな場所でも気取った仕草で肩をすくめ、ジェームズの高まりの先端にちゅっと音を立てて口づけた。「そう言うなよ。気に入ってくれるといいんだけど」と言って、何度か先端を舐め回した後すっぽりと口に含んだ。

「パーシヴァ……ル――っく!――」
もっと奥まで!強く吸ってくれ!ジェームズは声を出さずに懇願した。金箔の施された天井を仰ぎ、忌々しい天使の数を数えた。これだから、パーシヴァルの部屋は嫌だと言ったんだ。

正直、パーシヴァルはこういうことはしないと思っていた。されるのもあまり好きではないと思っている。けど実際には、素晴らしく巧みに、僕を追い詰めている。このままではパーシヴァルの口で果ててしまう。

パーシヴァルがちらりとこちらを伺う。「気に入ってくれた?」

もちろんだ!と叫びたかったが、ジェームズは控えめに「ああ」と唸っただけだった。

「このまま僕の口でいってくれ」パーシヴァルが懇願する。

「ダメだ」ジェームズは上体を起こすようにして腰を引いた。

パーシヴァルが切ない声をあげた。おもちゃを取り上げられた子供のような、もしくはおやつを取り上げられたヒナのような、悲痛さだ。

「もうその辺でいいでしょう?」ジェームズはパーシヴァルの腕を掴み、自分の身体の上に引き上げた。

軽くキスをして、なめらかな背に指を這わせた。パーシヴァルは敏感に反応して仰け反り、ジェームズの指が背骨を伝ってゆっくりと下降していくあいだ、期待に満ち、恍惚していた。

端まで行き着いた指は、谷へと滑り込み、窪みへと到達した。

「ハァ……んっ……」パーシヴァルは感じ入った声を漏らし、指に向かって尻を突き出した。「ジェームズが欲しい」

「まだだ」今度はこっちがもてあそぶ番だ。

つづく


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