はじめまして。


BL小説を書いております、やぴと申します。
こちらは男同士の恋愛小説となっております。
ストーリーの関係上、性描写があります。
ご理解いただける方のみ、自己責任において閲覧ください。
実際は小説と呼べるほどのものでもなく、趣味で書いていますので、稚拙な文章ではありますが楽しく読んで頂けると幸いです。

コメントなど気軽に頂けると嬉しいです。
誹謗中傷などの心無いコメントは当方で削除させていただきます。ご了承下さい。

妄想と暴走 6 [妄想と暴走]

ジェームズの圧倒的な力に、パーシヴァルは怯んだ。

この細い腕にこれほどの力が潜んでいようとは、ジェームズに抱きあげられたことがなければ到底信じられなかっただろう。

あまりに勢いよく押し倒されたため、あやうく後頭部をソファに強打しそうになったが、ソファはもとよりふかふかの上、ヒナのクッションがちょうどいい場所にあり、結果、ジェームズが覆いかぶさってキスするにちょうどいい角度に仕上がった。

パーシヴァルが目を閉じる間もなく、ジェームズの唇が降ってきた。
これまでとは違うキス。ジェームズがパーシヴァルを受け入れたと証明するようなキス。欲望よりも優しさや愛情が優先されているキス。

ジェームズの頭に手をまわして、強く引き寄せた。キスの合間に至福の吐息がこぼれた。それともそれは、ただの息継ぎだったのだろうか?

どちらでもいい。僕はいま、幸せだ。

「ジェームズ、僕を好きだと言ってくれ」切望するあまり、声は掠れ、目には涙が滲んだ。たった一言を聞くために、僕がどれほど待った事か。この期に及んで、好きだと言ってもらえなかったら、テーブルの上のポットに手を伸ばして、それでジェームズの頭を叩き割ってやる。

「好きですよ」ジェームズはパーシヴァルの透けてしまいそうなほど薄いブラウスのボタンを外しながら、あっさりと言ってのけた。

パーシヴァルは嬉しくて泣いた。ジェームズがブラウスの袖を引っ張った時、脱がせやすいように腕を引いた時も泣いていた。もう片方の腕を引いた時も、背中を浮かせた時もまだ泣いていたが、ズボンのボタンに手がかかった時にはさすがに涙を止めた。

これまで幾度となく、ジェームズに貫かれ歓喜に打ち震える様を想像してきたが、やはり初めての場所が図書室だなんて嫌だ!

ジェームズとは寝返りも打てないようなソファで適当に済ませるのではなく、スプリングの程よく効いたベッドの洗いたてのシーツの上で、あっちこっちに転がりながら、一日中時間の許す限り出来るだけ長く愛し合いたい。

けど、ここでいきなり中断するのはいかがなものだろうか?夢から覚めてしまわないだろうか?

つづく


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