はじめまして。


BL小説を書いております、やぴと申します。
こちらは男同士の恋愛小説となっております。
ストーリーの関係上、性描写があります。
ご理解いただける方のみ、自己責任において閲覧ください。
実際は小説と呼べるほどのものでもなく、趣味で書いていますので、稚拙な文章ではありますが楽しく読んで頂けると幸いです。

コメントなど気軽に頂けると嬉しいです。
誹謗中傷などの心無いコメントは当方で削除させていただきます。ご了承下さい。

好きとか言ってないし 6 [好きとか言ってないし]

「ああ、陸。すごくいい――」ユーリが恍惚の声を漏らした。腰を前後に揺らし、抜き差しをしながら、陸の口元にキスをする。

くそうっ!
名前を呼ぶなんてずるいぞ!ちょっとドキッとしたじゃないか。そんな関係でもないのにさっ!

ユーリはどうやら陸からの反応も欲しかったようで、あっさりと口の中の布きれを取り去ってくれた。よだれが頬に冷たく糸を引いた。

犯されるより、よだれを垂らす方が悔しい。この恥ずかしさをどうやって紛らわすべきなのか分からず、とにかく頬をユーリの肩に擦り付けた。ざまあみろ!

「お前のココは男を虜にするな。よく締まって、食い付きもいい」

それは褒め言葉なのか侮辱されたのか分からなかったが、自由に喋れるはずなのに、言葉は一切出てこなかった。
しばらくしてやっと口に出来た言葉は、「手が痛い」だった。
すると夢中で腰を動かしているはずのユーリが手を自由にしてくれた。

もしかして、こいつ案外いいやつ?などと陸が的外れな事を思っている間に、ユーリが腰を激しくぶつけて来た。
突かれる度に、陸の口から反射的に声が洩れる。

「その声、いい――陸」
そう言ってキスをしてくる。そのキスが腰の動きとは真逆の、あまりにもゆったりとした動きだったため、なにか変な感情が陸の中に湧きあがってきた。

気付けばユーリに必死にしがみついていた。
犯されているはずなのに、それとは違う、きちんとした行為の様な気さえしてきた。

もしかして、こいつ俺に一目惚れとかしたのかな?
そんな事をうっすら思っていると、ユーリがついに果てた。

やっと……いや、もう?
時間的にはどのくらいが妥当なのかさっぱりわからないが、この状況を脱することを前提にすればやっとと思うべきなのだろう。けど、これが通常のセックスだとしたら?

いやいやいや。
無理矢理やられておいて、通常ってありえないよな。

こんな状況下においても陸は案外冷静だ。

一方のユーリはまるで全力疾走で百メートルを往復したかのように、息を切らせている。全体重をかけられ、陸は「重い」とぼやいた。

なんだかまるで、愛の営みを終えたかのような満足感が漂っていないか?これが世に言う、セックスのあとまったりとするというやつなのかな?

だが、そう思っていたのは陸だけだったようで。最終的には、初めてのセックスの相手が男というだけではなく、紛れもなく何の意味も持たないものだと気付かされた。

なぜなら陸はその場に置き去りにされてしまったのだから。

つづく


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あとがき
こんばんは、やぴです。
やり捨てヽ(`Д´#)ノ  
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