はじめまして。


BL小説を書いております、やぴと申します。
こちらは男同士の恋愛小説となっております。
ストーリーの関係上、性描写があります。
ご理解いただける方のみ、自己責任において閲覧ください。
実際は小説と呼べるほどのものでもなく、趣味で書いていますので、稚拙な文章ではありますが楽しく読んで頂けると幸いです。

コメントなど気軽に頂けると嬉しいです。
誹謗中傷などの心無いコメントは当方で削除させていただきます。ご了承下さい。

好きとか言ってないし 5 [好きとか言ってないし]

なんてこった。

陸はハァハァと息を弾ませ、天井をぼんやりと見つめた。
汗ばむ身体がソファに当たって気持ちが悪い。

すでに外は暗くなっているだろう。早く帰らないと、みんな心配する。

「悪いが、まだ帰せない。お前に突っ込むまではな」

その口調はまるで裁きを下す執行官の様に陸の耳に届いた。

怖い――

「や、だよ」

「安心しろ。手際よくやってやるから」

全然安心できない口調だ。
早く逃げなきゃ。

今度こそ逃げ出そうと、両手をユーリの胸につけ力いっぱい押した。けれどその手を逆に掴まれ、自分のネクタイで縛り上げられてしまった。

ほんとに手際がいい。

陸は一瞬感心してしまった自分を叱責した。

その間に両足を上に引っ張られ、尻を晒すはめになった。

「なんで引っ張るのっ!」
こんな恥ずかしい姿を晒すなんて……。
それ以前から随分恥ずかしい状態にあることも忘れ、陸は憤慨した。

「うるさい口だ」
そう言ってユーリは陸の口に何かを捻じ込んだ。

陸はいよいよ恐怖に駆られ、閉ざされた口で悪態をめいっぱい吐いてみるのだが、あえなく徒労に終わった。

その間、ユーリはどこからともなく陸を犯すための道具を取り出し、すでに尻に指が突っ込まれていた。

ぬるりと滑り込む指が一本から二本に増やされた時点で、陸は体力の限界を感じていた。この悪党は本当に俺を犯すつもりなのだと、半ば諦めてきた。
こうなったらさっさと終わらせてもらうしかない。

陸が力を抜いたことに気付いたユーリは、ニヤリと意地の悪い笑みを陸に向けた。
まるで獲物を捕獲した時のような満足げな笑みだ。

腹が立つし、本当は泣き出したいほど困った状態にあるのだが、それでも陸はこれに耐える事にした。こういうことも長い人生の間にあることなのだと、自分を納得させようとした。

「うっ…んんっ!」

ああ、とうとうやられちゃう。
尻の孔にかかる圧迫が半端ない。できるだけ陸は力を抜き、抵抗しないようにした。諦めも肝心なのだと、これまでの短い人生の中で悟っている。

ああ、ブッチ。これは浮気じゃないからね。

入口の圧迫が下腹部全体に広がっている。
どんどん奥まで入っていっている証拠だ。

「いい子だな。もう少しで全部呑み込むぞ」

こんな事で褒められてもうれしくない。
それよりも、うるさくしないから口の中のものを出してくれないかな?息苦しくてたまらない。

陸はユーリに目で訴えてみるが、まあ、気付くはずもなく、首筋に吸い付かれ腰をぐっと押し込まれた。

苦しい。もうこれで満足だろう?さっさと離れろっ!

変に抵抗すれば痛い思いをしそうで、陸は表面上は従順そのものの態度を崩さず、脳内に思いつく限りの悪態を並べ立てた。
無意味だと分かっていても、そのくらいしないと耐えられない。

つづく


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