はじめまして。
BL小説を書いております、やぴと申します。
こちらは男同士の恋愛小説となっております。
ストーリーの関係上、性描写があります。
ご理解いただける方のみ、自己責任において閲覧ください。
実際は小説と呼べるほどのものでもなく、趣味で書いていますので、稚拙な文章ではありますが楽しく読んで頂けると幸いです。
コメントなど気軽に頂けると嬉しいです。
誹謗中傷などの心無いコメントは当方で削除させていただきます。ご了承下さい。
好きとか言ってないし 2 [好きとか言ってないし]
たまたまそこにいたガキの腕を取った瞬間、不思議な感覚に襲われた。ハルに対して腹を立てていたはずなのに、そんな事も忘れ、ガキを抱き寄せていた。
こいつの尻の掴み心地のよさに、こっちが呻き声をあげそうになった。
ハルが何を言って、俺が何を言い返したのかも思いだせないほど、全神経が腕の中のガキに集中していた。
いったいなぜだ?
神宮優羽里は腕を掴まれジタバタともがく子供を、まるで初めて見る生き物のように上から下へと視線を這わせた。
「大人しくしないと、いますぐ犯す」
脅しが効いたのか、ガキの動きが止まった。見上げる瞳には怯えが見えたが、それも仕方がない。
「名前は?」
「陸」
声は怯えるどころか、噛みつきそうな程攻撃的だ。
「陸……ああ、双子のあれか?」
名前には聞き覚えがあった。中等部に三組の双子がいるのは有名な話だ。しかも、『陸』『海』の双子は最強だという噂だ。
勝手にケンカの強い大男を想像していたが、どうやら別の意味で最強のようだ。
不思議な感覚の訳がわかった。とにかく半端ないほど、そそられる。いますぐこいつとヤリたい。
ユーリは視線を彷徨わせた。入りこんだ部屋はあまりにも都合のいい場所で、こんなチャンスをみすみす逃す馬鹿はいないと、陸を半ば抱き上げるように移動すると、応接室の革張りのソファに横たわらせた。
「何すんだよっ!馬鹿、離せっ!」
陸は手足をばたつかせ抵抗する。さすがに押し倒されて、何もされないとは思わないのだろう。
「何って、おいっ、暴れるな」
くそっ!引っ掻きやがった。発情期の雌猫さながらにフェロモン振り撒いているくせに、なんつーやんちゃな雄猫だ。
「静かにしろっ。いまここに誰か入ってきたらどうなると思う?」まず誰も入って来ないだろう。鍵も閉めたし。「進級できないかもな――」
陸の動きが止まった。
「そっちが悪いくせに?」
憤慨している口調だ。
「そうだな。けど、見た奴が都合よくそう思ってくれるかどうかは、わかんないからな」
困り果てた表情に欲情する俺は、どこかおかしいのかもしれない。
だいたいこんなガキに興味を示す時点で、らしくない。にわかに湧き上がった欲求をさっさと静めてしまえば、こんなガキに興味を示すような事は二度と起こらないだろう。
「大人しくしてれば、すぐにすむ」
そう言って、ユーリは陸に口づけた。噛みつかれなかったのは意外だった。柔らかな唇を素早くこじ開け、舌を滑り込ませる。陸は驚いたのか、逃れようと身を捩った。
ユーリは力で抑え込み、陸を味わった。おかしくなりそうだった。こんなにキスが下手なくせに、唇を離すことが出来ない。
しっかりリードしてやるから逃げるなと舌を絡みつかせると、陸の口から喘ぎにも似た吐息が洩れた。
ふいに陸の乱れた呼吸を落ち着かせてやりたくなった。ゆっくりとキスを味わい、身体を昂らせて、欲するままに存分にセックスを愉しみたい。
今のこの衝動的な行動からは想像もつかない事を考えるとは、気でも触れたに違いない。ユーリは唇と舌をゆっくりとした動きに変え、陸の反応を伺った。そんな場合ではないと分かっていたのに、そうせずにはいられなかった。
つづく
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こいつの尻の掴み心地のよさに、こっちが呻き声をあげそうになった。
ハルが何を言って、俺が何を言い返したのかも思いだせないほど、全神経が腕の中のガキに集中していた。
いったいなぜだ?
神宮優羽里は腕を掴まれジタバタともがく子供を、まるで初めて見る生き物のように上から下へと視線を這わせた。
「大人しくしないと、いますぐ犯す」
脅しが効いたのか、ガキの動きが止まった。見上げる瞳には怯えが見えたが、それも仕方がない。
「名前は?」
「陸」
声は怯えるどころか、噛みつきそうな程攻撃的だ。
「陸……ああ、双子のあれか?」
名前には聞き覚えがあった。中等部に三組の双子がいるのは有名な話だ。しかも、『陸』『海』の双子は最強だという噂だ。
勝手にケンカの強い大男を想像していたが、どうやら別の意味で最強のようだ。
不思議な感覚の訳がわかった。とにかく半端ないほど、そそられる。いますぐこいつとヤリたい。
ユーリは視線を彷徨わせた。入りこんだ部屋はあまりにも都合のいい場所で、こんなチャンスをみすみす逃す馬鹿はいないと、陸を半ば抱き上げるように移動すると、応接室の革張りのソファに横たわらせた。
「何すんだよっ!馬鹿、離せっ!」
陸は手足をばたつかせ抵抗する。さすがに押し倒されて、何もされないとは思わないのだろう。
「何って、おいっ、暴れるな」
くそっ!引っ掻きやがった。発情期の雌猫さながらにフェロモン振り撒いているくせに、なんつーやんちゃな雄猫だ。
「静かにしろっ。いまここに誰か入ってきたらどうなると思う?」まず誰も入って来ないだろう。鍵も閉めたし。「進級できないかもな――」
陸の動きが止まった。
「そっちが悪いくせに?」
憤慨している口調だ。
「そうだな。けど、見た奴が都合よくそう思ってくれるかどうかは、わかんないからな」
困り果てた表情に欲情する俺は、どこかおかしいのかもしれない。
だいたいこんなガキに興味を示す時点で、らしくない。にわかに湧き上がった欲求をさっさと静めてしまえば、こんなガキに興味を示すような事は二度と起こらないだろう。
「大人しくしてれば、すぐにすむ」
そう言って、ユーリは陸に口づけた。噛みつかれなかったのは意外だった。柔らかな唇を素早くこじ開け、舌を滑り込ませる。陸は驚いたのか、逃れようと身を捩った。
ユーリは力で抑え込み、陸を味わった。おかしくなりそうだった。こんなにキスが下手なくせに、唇を離すことが出来ない。
しっかりリードしてやるから逃げるなと舌を絡みつかせると、陸の口から喘ぎにも似た吐息が洩れた。
ふいに陸の乱れた呼吸を落ち着かせてやりたくなった。ゆっくりとキスを味わい、身体を昂らせて、欲するままに存分にセックスを愉しみたい。
今のこの衝動的な行動からは想像もつかない事を考えるとは、気でも触れたに違いない。ユーリは唇と舌をゆっくりとした動きに変え、陸の反応を伺った。そんな場合ではないと分かっていたのに、そうせずにはいられなかった。
つづく
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2012-04-13 00:09
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