はじめまして。


BL小説を書いております、やぴと申します。
こちらは男同士の恋愛小説となっております。
ストーリーの関係上、性描写があります。
ご理解いただける方のみ、自己責任において閲覧ください。
実際は小説と呼べるほどのものでもなく、趣味で書いていますので、稚拙な文章ではありますが楽しく読んで頂けると幸いです。

コメントなど気軽に頂けると嬉しいです。
誹謗中傷などの心無いコメントは当方で削除させていただきます。ご了承下さい。

薄紅の心 8 [薄紅の心]

慶の鋭い目つきの奥にはふわりと優しい光が宿っている。
しかし、怯えた瑞希にはその光は見えていない。それでも、男らしく優しい兄の影をその中に見つけようと視線を交差させる。
瑞希はすでに、慶の逞しい腕に掴まれた瞬間、この腕から逃れようなどとは少しも思っていなかった。

すべてを預けたような瑞希の視線に、慶はもはや気持ちの昂りを抑える事が出来ず、瑞希のズボンの両端を掴むと下着と共に一気にずり下げた。
まだ湿り気の残る繁み、その下に緊張して小さくなっている瑞希の性器が見えた。

瑞希の腰を掴みひねる様にしてベッドへ座らせ、口づけをしながら押し倒していった。
Tシャツの裾から手を入れ、瑞希の胸の尖りを指先で優しくなぞり刺激を加える。
瑞希は抵抗せず慶にちゃんと舌を絡め、要求に応えている。

慶は瑞希から唇を離すと、瑞希の目元に光る雫を舌先で舐めた。

「泣くのか?」

瑞希は目を開け慶を見た。

「泣かないよ、兄さん」

――本当は兄さんなんて呼ばれたくない。
「慶って呼べよ」

「け…い…?」
瑞希は戸惑いながらも慶の名を口にした。

「あっ…いたっ……や…っ」
慶が瑞希の乳首を指で挟み、ぐりぐりと弄りながら、瑞希の首筋に噛みついた。
少し赤くなった場所を今度はちゅうっと吸い上げ印をつけた。

Tシャツの裾をたくし上げ、弄られ尖った乳首を舐めあげた。
「ひゃぁ……」
瑞希の驚いたようなかわいらしい声に、慶は自分の性器をどんどん硬くしていった。
「胸、感じる?」
慶は乳首を口に含み、舌を使って優しく愛撫した。
時々吸ってやると、瑞希から発せられる声に変化が出て来た。
「あぁ……ん……ぁ……」
慶は瑞希の腰を撫でながら、己の性器を瑞希に擦り付けていた。
瑞希のペニスもすでに大きくなって、その刺激から先からは澄んだ蜜が顔を覗かせていた。

「ん……、あぁ…にい――慶……」
慶は思わず名を呼ばれ、胸がきゅんと弾んだ。
瑞希のペニスに触れ、先から漏れる液をくちゅくちゅと手に絡め扱き始めた。
「あぁぁっ…だめ……ん……っ」
「気持ちいいか?もっと声を聴かせて、瑞希。瑞希の声がもっと聴きたい……ああ、瑞希、瑞希――」
慶は手をしきりに動かしながら、自分のペニスも擦り付け腰を振っていた。
ハァハァと息を弾ませぬちゃぬちゃと擦り合わせながら、瞬く間に二人は同時に達した。
いつもは我慢し押し殺していた瑞希の絶頂の声に、慶がつられる格好になったのだ。

瑞希は自分の発した声に驚き、困惑していた。
慶に顔を覗きこまれ羞恥に顔を染めた。
「瑞希、いい声だった。俺のズボンも下着もぐちゃぐちゃになったよ」
慶は瑞希の耳元でそういうと、着ていたものを全部脱ぎ捨てた。
「瑞希も上脱げ。全部見せて」
瑞希は身体を起こし、言われた通りにTシャツを脱いだ。

「兄さん、本当に母さんには言わない?」
不安そうに尋ねる瑞希に慶は腹が立った。
「慶って呼ぶはずだろ。それに、せっかくいい気分だったのに、ぶち壊しにするなよ。母さんに言ってほしくないのはどのことだ?父さんとの事?それとも、今俺とこうしてる事?」
「慶……両方…こんなこと母さんに知られたくない……」
「こんなことか……瑞希は母さんの為なら、嫌なことも我慢して、こうやって俺に何されても文句言わないんだな!」
「だって!だって……そうしないと、嫌でも我慢しないと、せっかく幸せそうなのに……」
「幸せね……あんな父親と母さんが一緒にいて幸せとはね……瑞希はどうしようもなく馬鹿で、腹の立つ奴だなっ――」

腹が立つのは、瑞希が嫌でも我慢していると言った言葉。
当たり前だと思っても、無性に腹が立つ。

つづく


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