はじめまして。


BL小説を書いております、やぴと申します。
こちらは男同士の恋愛小説となっております。
ストーリーの関係上、性描写があります。
ご理解いただける方のみ、自己責任において閲覧ください。
実際は小説と呼べるほどのものでもなく、趣味で書いていますので、稚拙な文章ではありますが楽しく読んで頂けると幸いです。

コメントなど気軽に頂けると嬉しいです。
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薄紅の心 5 [薄紅の心]

瑞希は慶の事を孝雄と同じように見ている。
慶はそう思うと頭に血がのぼり、目の前の愛しい瑞希にさえも怒りが湧き上がった。
「父さんにもそんなこと言うのか?舐めてってお願いしてたくせにっ!」

目の前の瑞希の表情が歪んでいくのが分かった。
悲しさと恐怖の入り混じった表情に変わり、慶から目を逸らした。

「本当は瑞希が誘ったんじゃないのか?こんなに大きくして」
慶は瑞希の寝間着のズボンに手を突っ込み、直接瑞希のペニスに触れた。
それから下着ごとグイと下げると、瑞希の身体からそれらすべて剥ぎ取った。

「ほら、もう濡れてる。嫌ならこんなにならないはずだろ。こうやって触られて、舐められて、瑞希は悦ぶんだろ。いやらしいのは瑞希なのに、そんな顔して――」

瑞希はペニスを擦られ、ののしられても、唇を噛んでそれに耐えていた。
声を出せない、逆らえないのが分かっていたからだ。

「あっ……ん……ん…っ――」
「我慢してるの?声出せないからな……どう?こうやって扱かれて、やっぱりしゃぶられる方が好き?」
「ん……ぁ……っ……」
「いつも、そんな顔父さんに見せてたんだ……いやらしいその顔を――」
そう言うと、慶は瑞希のペニスを扱く速度を速めた。
「んっ……んん……やぁ……――っ」
「瑞希、イったんだ?俺の手濡れちゃったよ、瑞希ので……」
瑞希は慶が思っていた以上に早く達してしまった。
慶はそのまま瑞希の精液の絡む指で、瑞希のアナルに触れた。
「にっ、にいさん……」
「瑞希一人気持ち良くなって不公平だよね?俺も気持ちよくなっていいでしょ」
瑞希が言葉を発する間もなく、慶の指先は瑞希の中へと挿入された。
「ひっ……」

「瑞希、力抜いて。そんなんじゃ俺の入らないでしょ」
「やっ、やめて……やだ…お願い、兄さん」
瑞希は泣きながら慶に懇願した。
「今俺がやめても、父さんが帰ってきたら同じことされるんだよ。父さんと俺とどっちにやられたい?やっぱり父さん?いつも気持ち良くしてもらえるから?」

瑞希がそんなこと思ってない事くらいは分かっている。
父の行為をどれだけ嫌悪しているかも。
でも、きっとそのうち瑞希は父に穢されてしまうだろう。
そこに瑞希の意思は関係ない。
それなら自分が瑞希を先に手に入れなければ――そう思う一方で、怯え苦しむ瑞希をこれ以上は痛めつけたくはなかった。お互いが同じ気持ちでなければ、したくないと思っていた事だったからだ。

「瑞希、逃げられないんだ。俺のものになるんだ」
瑞希が全身の力を抜いた。
もはやすべてを諦め、これから自分の身に起こることを受け入れようとしている。
こうやって父の行為を受け入れていたのだろうか?
慶は少し冷静になり、考え込み言葉を発した。
「瑞希――……今日はここまでだ」
そう言って、瑞希の部屋を静かに出て行った。

次は必ず瑞希のすべてを手に入れる――

つづく


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