はじめまして。


BL小説を書いております、やぴと申します。
こちらは男同士の恋愛小説となっております。
ストーリーの関係上、性描写があります。
ご理解いただける方のみ、自己責任において閲覧ください。
実際は小説と呼べるほどのものでもなく、趣味で書いていますので、稚拙な文章ではありますが楽しく読んで頂けると幸いです。

コメントなど気軽に頂けると嬉しいです。
誹謗中傷などの心無いコメントは当方で削除させていただきます。ご了承下さい。

薄紅の心 1 [薄紅の心]

新連載始まります。(※fc2よりの移行)

【おもな登場人物】

瑞希16歳、慶(けい)17歳  父・孝雄、母・友美




その夜見た光景は、あまりにも信じられず夢を見ているのだと思った。
戸の隙間からかすかに漏れ聞こえるその声に興奮し、欲情した。
そして、今までなんとか抑えていた想いが一気に壁を突き破り、外へ押し出されていくのを感じた。

「瑞希、どうして欲しいか言ってごらん」
ベッドに腰掛け下半身を露にし、俯く瑞希の傍に跪く男が訊ねる。
「――ぼ、ぼくの舐めてください……」
「しょうがない子だね瑞希は――」
ぶるぶると小刻みに震える瑞希をよそに、男は瑞希の股間に顔を埋めぴちゃぴちゃと音を立て、瑞希のペニスを貪る。
「んーー……っ――」
ひとしきりその行為が続いた後、瑞希は小さくうめくような声をあげ男が股間から顔をあげた。
「瑞希、美味しかったよ。そろそろ次に進むころだね」
そう言って男は瑞希の頭をぽんぽんと撫でると、部屋から出て行った。

男は瑞希の義父だ。

一年前瑞希の母、友美は再婚した。
相手は新堂孝雄という男で息子が一人いる。
瑞希よりも一つ年上の十七歳、優しくて逞しくて、頼りになる義兄――慶(けい)
瑞希は慶を実の兄のように慕い尊敬していた。

再婚して幸せそうな母、優しい兄、瑞希は幸せだった。
幼いころに亡くなった父親の記憶はない。
だから、新しい父親に自然とその影を求め家族は円満にいくはずだった。

新しい父――孝雄は仕事柄家にいないことが多かった。
最近になって手掛けていたプロジェクトがひと段落したらしく、家で過ごすことが多くなった。
そしてそのころから、孝雄の実像が見えるようになった。
仮面の下に隠れたその顔は、少年に対する異様なまでの執着だった。
もう外で買わなくても、家に帰れば、美しい顔をした瑞希がいるのだ。

そして孝雄は行動に移した。
なかば脅すような形で、瑞希に逆らうことを許さず、その手の中に堕とした。

幸せそうな母を悲しませたくなかった瑞希は黙って孝雄のすることを受け入れた。

初めは、瑞希の身体をじっくりと舐め回すように見ていた。
そしてその身体に触れるようになり、今では瑞希のペニスをしゃぶりそこから出るものを美味しそうに飲んでいる。
次はどうなるのだろうか――

そのことを考えると、身体が震え涙が溢れ、それでも誰にも言うことも出来ず、ただその日が来るのを待つことしかできない。

翌日から、孝雄は長期の海外出張へ出掛けた。
瑞希は安堵した。
当分は次へ進むことも無い――それでもいつかはやってくる『次』のことを考えると、瑞希の表情は暗く、笑うことも出来なくなるほどだった。

つづく


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