はじめまして。


BL小説を書いております、やぴと申します。
こちらは男同士の恋愛小説となっております。
ストーリーの関係上、性描写があります。
ご理解いただける方のみ、自己責任において閲覧ください。
実際は小説と呼べるほどのものでもなく、趣味で書いていますので、稚拙な文章ではありますが楽しく読んで頂けると幸いです。

コメントなど気軽に頂けると嬉しいです。
誹謗中傷などの心無いコメントは当方で削除させていただきます。ご了承下さい。

そこが好き。 [溺れるほど愛は遠のく]

海のひとり占め――恋人になること――に成功し、暑く、あま~い夏休みを過ごしたはずなのに、あれは夢か幻だったのだろうか?

花村は夏休み明けの教室で、それ以前よりも距離の縮まった海と須山を目の当たりにした。

以前から近い近いとは思っていたけど、ほとんど抱き合ってるじゃん!

あの日、空き教室で抱き合ってキスしていた時と大して変わらない。

花村は遅れを取った自分を罵り、教室でいちゃつく二人の間に割って入った。

「須山、海から離れろ」
まさかこのセリフをまだ言わなくてはならないなんて、思いもしなかった。
以前なら、海を守るためだけに存在した言葉。でもいまは、自分の為でもある。海は僕のものなのだから。

「なにすんだよっ」
花村の背をぽこぽこ叩きながら海が言った。

須山は鼻で笑い、花村の背に隠れた海を覗き込む。「嫉妬深い恋人が来たようだから、またあとでね、海」

まるでゆっくりとキスでもかわすかのような間を空け、須山は自分の席へ行ってしまった。

「おまえさ、独占欲強すぎなんだよ」溜息交じりのその声は、邪魔者はお前だと告げている気がした。

「ごめん」

肩を落として振り向くと同時に、チャイムが鳴った。ここでも邪魔者はチャイムではなく、おそらく僕の方なのだと花村は思った。

チャイムの音に紛れるようにして海が口を開いた。

「ま、そういうとこが好きなんだけどね」

海はこういうとき、恥ずかしさなど微塵も見せず、真っ直ぐにこちらを見つめてくれる。
くるんとカールした睫毛にキスしたくて堪らない。一度試してみた事があるが、ものすごく怒られた。

「えっ、あ、も、もう一回言って」
ここが教室だという事も忘れ、ついねだってしまった。なぜか海には甘えたくなるし、実際他人に言うのは憚られるほど甘えている。

「何してんの?早く席に着きなよ」いつの間にか席に着いていた海が言った。

調子に乗るなよとでもいうような、咎めるような視線が突き刺さる。

はは……。やっぱりそうだよね。
でも、海のこういうところが好きなんだ。

花村は乾いた笑いを零し、気持ち悪いくらいにやけながら、いそいそと席に着いた。

小さな背中を愛おしげに見つめ――ほぼ視姦――ついでに須山の背も睨みつけておいた。

おわり



あとがき
こんばんは、やぴです。
連載終わってお知らせもなくほったらかしだったので、番外編です。 
海と花村のその後は……やっぱり須山に邪魔されるのですが、仲良くやってます

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やぴ

拍手秘コメMさまへ

こんばんは。
もともと喜怒哀楽の少なかった花ちゃんだけど、海のおかげでニコニコしたり泣いたりと忙しいです^_^;
そんでもって、嫉妬でおかしくなってるのを、海が楽しそうに見るっていう(笑)
あとはまさにい!!
んー、実は誰とくっ付けるべきか迷ってます(>_<)
その間に、番外編をちょこちょこと、と思ってます。待っててくださーい*:.。☆..。.(´∀`人)

コメントありがとうございました♪
by やぴ (2013-02-27 23:42) 

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