はじめまして。
BL小説を書いております、やぴと申します。
こちらは男同士の恋愛小説となっております。
ストーリーの関係上、性描写があります。
ご理解いただける方のみ、自己責任において閲覧ください。
実際は小説と呼べるほどのものでもなく、趣味で書いていますので、稚拙な文章ではありますが楽しく読んで頂けると幸いです。
コメントなど気軽に頂けると嬉しいです。
誹謗中傷などの心無いコメントは当方で削除させていただきます。ご了承下さい。
もう伯爵でも少年でもない 中編 [伯爵と少年]
この泣き顔がかわいいのだ。
寂しかったと瞳を潤ませ抱きついてくるアンディをしっかりと抱え、テラスから温かい暖炉の傍に移動する。
「長い間ひとりにしてすまなかった」
アンディは、その立場がとても不安定だ。もとはグリフィス伯爵の子息だったが、事情があり孤児となりその後エドワードの叔父の養子となった。
スタンレー家ではアンディは温かく迎えられ、どの親戚からもかわいがられている。特に養母となったフィオナは実の母以上にアンディをかわいがっている。そんなことを言おうものなら実の母であるマーガレットと揉めることになるとは思うが、案外この母二人が仲良くやっているのでエドワードとしては安心している。
問題はヘンリー家の方だ。あちらはまったくアンディの存在を無視している。今回葬儀への参列さえも拒絶した。それどころか、心を病んでいる母のクリスティーヌを恥だと思い、エドワードにさえ好意を抱いているとは言い難い。孤児であったアンディを快く迎えられるはずがないのだ。
この事は後々解決していくしかない。
「エディ、キスして」
アンディの甘えた声は、エドワードの身体を稲妻のように一気に駆け抜けた。もともと欲求を抑えてもいないのだから、このまま寝室へ直行は決定したようなものだ。自分の一言でエドワードがどういう反応をするのかいまだに分かっていないアンディは、これから存分に啼くはめになるとは思いもしないのだろう。
ひとまずソファに腰をおろしたエドワードは、アンディを膝に乗せたままこの時を待ってましたとばかりに口づけた。最初はゆっくりと優しく。あまりに激しくするとアンディが上手く息継ぎが出来ず苦しさに喘ぐことになる。けれども、いつもそんな余裕があるわけではない。離れていた時間が長すぎてお互い持て余していた感情を荒々しくぶつけ合った。
エドワードの大きな手はアンディの両頬にしっかりと添えられ、ほんの少しも顔を逸らす隙を与えていない。アンディの方もエドワードの逞しい胸板にしっかりと身体を密着させ、両手は盛り上がった背の筋肉をしっかりと掴んでいる。
このままではここで事を起こしそうな雰囲気の二人を察してか、部屋の扉はすべて閉じられている。
唯一、ガラス張りのテラスからは丸見えだが。
唇を重ねたまま、お互いの衣服を剥ぎ取っていく。ほとんどエドワードが一方的になのだが、それでもアンディもエドワードのシャツのボタンに手を掛け、不器用にもひとつずつはずしている。
「アンディ、会いたかった」唇を重ねたままそっと囁く。
「ぼくも」
アンディも同じように囁く。そしてまた唇は深く重なる。
キスで息が上がり、身体もじゅうぶんに蕩けたところで、アンディの衣服は身ぐるみはがされていた。こういうことにかけてはエドワードの右に出るものはいないだろう。もちろんアンディ限定だ。
「アンディ、ここで大丈夫」
一応確認する。
「うん……」と一旦口にしたアンディだが、何か忘れていることを思い出した。だが何を忘れているのか思い出せなかった。
つづく
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寂しかったと瞳を潤ませ抱きついてくるアンディをしっかりと抱え、テラスから温かい暖炉の傍に移動する。
「長い間ひとりにしてすまなかった」
アンディは、その立場がとても不安定だ。もとはグリフィス伯爵の子息だったが、事情があり孤児となりその後エドワードの叔父の養子となった。
スタンレー家ではアンディは温かく迎えられ、どの親戚からもかわいがられている。特に養母となったフィオナは実の母以上にアンディをかわいがっている。そんなことを言おうものなら実の母であるマーガレットと揉めることになるとは思うが、案外この母二人が仲良くやっているのでエドワードとしては安心している。
問題はヘンリー家の方だ。あちらはまったくアンディの存在を無視している。今回葬儀への参列さえも拒絶した。それどころか、心を病んでいる母のクリスティーヌを恥だと思い、エドワードにさえ好意を抱いているとは言い難い。孤児であったアンディを快く迎えられるはずがないのだ。
この事は後々解決していくしかない。
「エディ、キスして」
アンディの甘えた声は、エドワードの身体を稲妻のように一気に駆け抜けた。もともと欲求を抑えてもいないのだから、このまま寝室へ直行は決定したようなものだ。自分の一言でエドワードがどういう反応をするのかいまだに分かっていないアンディは、これから存分に啼くはめになるとは思いもしないのだろう。
ひとまずソファに腰をおろしたエドワードは、アンディを膝に乗せたままこの時を待ってましたとばかりに口づけた。最初はゆっくりと優しく。あまりに激しくするとアンディが上手く息継ぎが出来ず苦しさに喘ぐことになる。けれども、いつもそんな余裕があるわけではない。離れていた時間が長すぎてお互い持て余していた感情を荒々しくぶつけ合った。
エドワードの大きな手はアンディの両頬にしっかりと添えられ、ほんの少しも顔を逸らす隙を与えていない。アンディの方もエドワードの逞しい胸板にしっかりと身体を密着させ、両手は盛り上がった背の筋肉をしっかりと掴んでいる。
このままではここで事を起こしそうな雰囲気の二人を察してか、部屋の扉はすべて閉じられている。
唯一、ガラス張りのテラスからは丸見えだが。
唇を重ねたまま、お互いの衣服を剥ぎ取っていく。ほとんどエドワードが一方的になのだが、それでもアンディもエドワードのシャツのボタンに手を掛け、不器用にもひとつずつはずしている。
「アンディ、会いたかった」唇を重ねたままそっと囁く。
「ぼくも」
アンディも同じように囁く。そしてまた唇は深く重なる。
キスで息が上がり、身体もじゅうぶんに蕩けたところで、アンディの衣服は身ぐるみはがされていた。こういうことにかけてはエドワードの右に出るものはいないだろう。もちろんアンディ限定だ。
「アンディ、ここで大丈夫」
一応確認する。
「うん……」と一旦口にしたアンディだが、何か忘れていることを思い出した。だが何を忘れているのか思い出せなかった。
つづく
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2011-11-08 23:11
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