はじめまして。


BL小説を書いております、やぴと申します。
こちらは男同士の恋愛小説となっております。
ストーリーの関係上、性描写があります。
ご理解いただける方のみ、自己責任において閲覧ください。
実際は小説と呼べるほどのものでもなく、趣味で書いていますので、稚拙な文章ではありますが楽しく読んで頂けると幸いです。

コメントなど気軽に頂けると嬉しいです。
誹謗中傷などの心無いコメントは当方で削除させていただきます。ご了承下さい。

Sの可愛い子犬 4 [Sの可愛い子犬]

ジョンには家庭教師がつけられていた。寄宿学校にいたときのようにはいかなかったが、それでも勉強ができるだけましだった。

ステフがそうさせてくれているのだ。いつだったか、秘密の遊びの褒美だとステフが笑いながら言っていた。
勉強部屋を兼ねた部屋も与えられていたが、食事は使用人と共にしなければならなかった。

他の使用人の目は冷たいものだった。
同じ身分のはずのジョンが、いい服を着て勉強もさせてもらっているからだ。
しかし、ジョンに何か意地悪でもすればステフに告げ口をされるのではと思い、誰も面と向かって文句を言うものはいなかった。ただ無視をして、いなくなれば陰口を叩くだけだ。

ジョンはいつしかひとりで食事をするようになっていた。この日も誰もいなくなった食堂で乾燥したパンとすっかり冷たくなった魚のスープの食事を済ませた。

片付けて部屋へ戻る途中、廊下でステフが待ち伏せていた。壁に寄り掛かり、ジョンを見るとにやりと笑った。

「ジョン、俺の部屋に来い」

行く手を遮るように立ちはだかり、視線を上から下へと動かす。ねっとりとした視線はジョンの唇で止まり、ステフが今から何をする気なのか容易に想像できた。今夜はもうあとは寝るだけなのに、でもそう言ったところで無駄だとわかっている。

「あの……」

ステフは躊躇うジョンの手を引き廊下をどんどん進んでいき、もどかしげに薄暗い図書室へ引き入れた。

「ジョン、俺のを舐めろ」

「でも、今、食事したばかりで……あの」

「そうか……まあ俺とは食事の時間が違うからな。俺はデザートにお前のあの顔が見たくなった」

ステフは容赦ない。
そしてジョンはいつものようにステフの言うとおりにする。
途中、今度こそ胃の中からすべてが出てきそうになったが、なんとか耐えた。
そんなジョンをステフはとろんとした目で見下ろし、ジョンの口内を征服するように精を注ぐ。
それが終わると、ジョンはステフの部屋へ連れて行かれた。

「知ってるか?貴族っていうのは遊ぶときには、いざというときに困らないように相手を選ぶんだ。娼婦もいいけど、特に男がいいんだってさ。俺は貴族じゃないけど、なんとなくその気持ちわかるんだ」

ステフが何について喋っているのか見当もつかなかった。ひとつわかっているのは、ステフはデザートをまだ欲しがっているということだけ。

「ジョン、お前は俺の遊び相手だよな」戸口でぐずぐずとするジョンにステフが言う。

「はい、ステフ様」ジョンは即答し、絨毯を踏みしめながらステフに近づいた。

ステフの部屋は屋敷の他の部屋のようにごてごてと飾られていない。装飾品には興味がないし、部屋が狭く感じるから嫌なのだとか。

不意に手首を掴まれぐいと引き寄せられた。足元がぐらつきよろめきながら一歩二歩と前に進む。ステフは背後のソファにストンと腰を落とし、目の前にジョンを立たせた。

「ジョン、服を全部脱げ」

つづく


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