はじめまして。


BL小説を書いております、やぴと申します。
こちらは男同士の恋愛小説となっております。
ストーリーの関係上、性描写があります。
ご理解いただける方のみ、自己責任において閲覧ください。
実際は小説と呼べるほどのものでもなく、趣味で書いていますので、稚拙な文章ではありますが楽しく読んで頂けると幸いです。

コメントなど気軽に頂けると嬉しいです。
誹謗中傷などの心無いコメントは当方で削除させていただきます。ご了承下さい。

花嫁の秘密 番外編 晩餐会に出席する人々 [花嫁の秘密 番外編]

第四部 晩餐会編
晩餐会の招待客(二組)の晩餐会前の出来事
『伯爵と少年』 エドワード×アンディ
S&J探偵事務所 ステフ×ジョン


エドワードがアンディの書斎に入って来た。
机の向こうに座るアンディがすぐさま立ち上がり、エドワードに駆け寄る。

「どうしたのエディ?」
「そろそろ、仕事は終わりだろう?少し話があるけどいいかい?」
「うん、何?」

『話がある』なんて言われて、ドキドキとするアンディは、それでも数時間振りに見たエドワードに満面の笑みを浮かべる。

二人は暖炉の前の小さな机の傍の長椅子に腰かけ、話を始めた。

「実はね、来週なんだけど、一緒に晩餐会に出席しないかい?」

「えっ――ぼくも一緒に?でも……」
アンディは驚きと戸惑いを隠せずエドワードをじっと見る。

そんな躊躇いの表情で見つめるアンディの頬にそっと優しく触れる。

「大丈夫だよ。内輪の晩餐会でグリフィス伯爵が出席するようなこともない。それに出席者も貴族はそう多くないから。ロゼッタ夫人はね、慈善活動をされていてアルフと昔から付き合いのある方なんだ。その方の誕生祝の晩餐会で、今年はアンディと一緒に出席すると、もう言ってあるんだけど――」

アンディを社交場へ連れ出すことはほとんどない。いや、まったくないと言ってもいい。それはアンディのその顔立ちが、見る人が見れば妹のキャサリンとうり二つで、気付く人もいるかと思うからだ。
未だ父親であるグリフィス伯爵とは顔を合わせていないのだが、伯爵がアンディを見たら気付くだろうか?
アンディは父親に関する記憶がない。だから父親会いたいとか会いたくないというよりかは、会った事でエドワードと離れてしまうことを恐れている。

社交場への初めての誘いに、アンディは嬉しそうに晩餐会に出席すると言った。

返事を聞き終わるや否や、エドワードは立ち上がるとアンディを抱きかかえた。
「じゃあ、アンディ、キスして」
どうしてそうなるのか疑問に思うが、アンディはエドワードの首に手を回しそっと口づける。
熱く重なる唇に、エドワードはアンディを抱きかかえたまま書斎を後にした。

*****

「おい、出掛けるぞ。準備しろ」
「どちらへ?」
「ちょっとな……その前にこっちこい――」
ステファンは書斎机に手をつき椅子から立ち上がると、傍に寄って来たジョンの腕を掴み引き寄せた。

「…ぁ、ステフ…待って…」
引き寄せられたジョンは今から起こるであろう出来事を想像し、すでに興奮を隠せず声がうわずっている。

「待たないの知ってるだろ」
ジョンの後頭部を鷲掴みにし、ねっとりと口づける。
ステファンは目を開け、ジョンのいやらしい顔を愉しむ。待ってと言う割に、舌を絡められれば、待ってましたとばかりに吸い返してくる。更には、下腹部を擦り付けるようにして密着してくる。
まったく、甘やかしすぎた。躾がなってないな。
ステファンは乱暴にジョンを突き放すと、さっさと上着を羽織り、帽子を手にした。

「何してるジョン。後は帰るまでお預けだ」
そういうとステッキを手にし、部屋を出る。

ジョンは慌てて自分も上着を着ると、帽子とマフラーとステッキを手に急いでステフの後を追いながら、下腹部の圧迫に耐えつつ帰宅後のお楽しみに胸を弾ませていた。

ジョンが通りへ出るとステファンがすでに馬車に乗り込んでいた。慌ててジョンも乗り込む。

何とか座席に腰を落ち着けたジョンは「いったいどこへ?」と質問をぶつける。

「アルフレッド様に会いに行く。今日は事務所に顔を出すと言っていたからな」

「でも、どうしてアルフレッド様に?」

「今度開かれる、ちょっとした晩餐会のことでね……」

おわり


あとがき
こんばんは、やぴです。
こんなところでアンディとエディの近況。
実際晩餐会にはチラッとしか登場しませんが、そんなこんなで出席しますという感じです。
『伯爵と少年』を読まれてない方は、ちょっと分かんない部分もありますよね

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