はじめまして。


BL小説を書いております、やぴと申します。
こちらは男同士の恋愛小説となっております。
ストーリーの関係上、性描写があります。
ご理解いただける方のみ、自己責任において閲覧ください。
実際は小説と呼べるほどのものでもなく、趣味で書いていますので、稚拙な文章ではありますが楽しく読んで頂けると幸いです。

コメントなど気軽に頂けると嬉しいです。
誹謗中傷などの心無いコメントは当方で削除させていただきます。ご了承下さい。

もう伯爵でも少年でもない 後編 [伯爵と少年]

エドワードの指先がアンディの体を優雅に滑り、胸元の小さな尖りを摘み上げる。そっと口に含むとむくむくと大きくなり、硬くピンと張る。それを舌先で転がすと、アンディは身をくねらせながら甘い吐息をこぼした。
エドワードの手はさらに下へと行きアンディの興奮する分身を優しく包んだ。

「エディ、だめ……」

いつものように言葉では抵抗して見せるが、身体はどんどん淫らに反応していく。アンディをじゅうぶんに感じさせたところで、エドワードの指先は小さな蕾へと移動する。先端から滴る蜜の滑りを借りて指先をゆっくりと挿入していく。

「アンディ、ここも待っていたんだな」

意地の悪い言いかたも、これがエドワードなのだとアンディは安堵する。そして、もっとちょうだいとおねだりをしてしまうのだ。

アンディの閉じていた窄まりがエドワードを受け入れる為すっかりと解されると、満たされる期待に身体が疼いてどうしようもなくなっている。

エドワードは自身を握り締め、アンディの蕾に先をあてがった。
感嘆の息を吐き、アンディの中へ自身を埋めていく。アンディも圧迫感にうめきつつも、満たされる悦びに足をしっかりとエドワードの身体に絡めた。

奥まで一気に突き進むと、あとはただ欲望のままにお互いが身体を擦り付けあいキスを交わし、高みを目指す。

「エディ、愛してる。エディ、もう離れたくない、エディ」

アンディの声は悲痛に満ちていた。エドワードが爵位を受け継いだことで、周辺の環境がすっかりと変わってしまう事を恐れているのだ。もしかすると自分は捨てられるのではと、ありえない事を思ってしまう程、このひと月がつらく長いものだったのだ。

「もう、大丈夫だ。これからはどこへ行くにも一緒だ」

アンディの不安を消し去るように優しく口づけながら、二人は同時に絶頂を迎えた。荒い呼吸が収まる前に、エドワードは愛してるとかすれ声で囁いた。

二人の間の問題の大部分はこのひと月で片づけて来た。無事爵位を受け継いだいま、誰にも文句は言わせない。
だから、何も心配はいらない。

エドワードはいつものように金色の髪を梳きながら、アンディが落ち着くのを待つ。
まだつながったままの二人は、離れるのを惜しむように、もう一度ぎゅっと抱き合った。

『リトル・レディ!そこへ入ってはいけません!』

その声に二人はビクゥっと驚きお互いをきつく掴んだ。
あの声、言い方、まさしくローレンスだ。
ローレンスはローズをリトル・レディと呼ぶ。

『でも、さっきあんでぃちゃんのさけびごえがきこえたの』

『聞こえてはいません。あなたはお部屋でお勉強があったのではないですか?それと、アンディ様をあんでぃちゃんと呼んではいけません――』

ローレンスはおそらくわざと聞こえるようにローズに説教をしている。

燃え上がっていた身体もすっかり冷めてしまったアンディとエドワードは、いそいそと身支度をする。いつローズが部屋に飛び込んでくるかとヒヤヒヤしながら。

『だって、だって……』ローズはなかなか粘り強い。『おじちゃま、きょうおたんじょうびでしょう?』

ああ、忘れていたのは誕生日だったのだ。アンディはローズと一緒にエドワードの誕生日をお祝いしようと約束していたのを思い出した。

午前中のうちにふたりでクランペットを焼いたのだ。もしかするとエドワードが今日戻ってくるかもしれないからと。

そして、アンディが望んだとおりエドワードは戻って来た。

アンディはエドワードの傍により、両腕に手を掛け背伸びをすると、唇にチュッとキスをし「エディ、お誕生日おめでとう」と目も眩むような微笑を見せた。


おわり


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